2004年6月に長期金利の代表的指標となる新発10年物国債の流通利回りが約3年9ヶ月ぶりに1.9%台まで上昇しました。
では長期金利とは何でしょうか? 長期金利とは1年以上の借入金の金利のことです。
住宅ローンの金利や銀行が企業へ融資する際の金利を決める目安になっており、いわゆる市場の金利の目安です。
長期金利は経済の基礎体温とも呼ばれ、経済活動が低調なら低くなり、経済活動が活発なら高くなる傾向があると言われています。
バブル崩壊以降日本の長期金利は低下し続けました。
そのためゼロ金利政策などが採用されたりもしました。
新発国債の年限は1年から30年物までありますが、10年国債の利回りが長期金利の指標となるのは、この国債が発行残高が最も多く、流動性が高いためなのです。
長期金利は1年以上の長い償還期間という理由から、物価変動の予測に左右されたりします。
それはその時点の金融政策の影響も受けますが、それとは別に長期資金の需要供給の市場メカニズムの中で決まるという色合いが強いのです。
長期金利は将来のインフレ、デフレや将来の短期金利の推移などについての予想が大切な役割を演ずるという特徴があります。
つまり長期金利には、将来の変化を先取りする性質があるのです。
ですから長期金利の動きをよく見て、それが将来のどういう変化を先取りしているのか、どういう期待を市場が持っているかを考えることが大切であると言えるでしょう。